東洋医学とは、色々な考え方があり一概には言えませんが、漢方医学と鍼灸医学を言いますが、古くは、湯液(とうえき)、鍼灸、按摩(あんま)の三種類が東洋医学でした。湯液は漢方療法の薬の総称です。我が国は戦後GHQの指示で他の改革と同様に強烈に医療改革が行われ原則的に医療は近代西洋医学になりました。しかし、戦前までは東洋医学も国民医療として広く利用されました。
しかし医師法第十七条に「医師でなければ、医業をなしてはならない。」との定めがあるので、鍼灸は医業ではなく「医業類似行為」であるとしはり師、きゅう師は現在も医師資格を持たないが施術ができることになっている。ある意味で現在の医療法は東洋医学を医業と認めず医業類似行為として認める矛盾のある制度になっている。鍼灸は、明らかに医業であるが医師法の観点から医業ではないことになっている。
西洋医学は疾病に対する対処療法ですが東洋医学は、病気の原因は体全体にあるるとし体の気の流れ、血の流れ等を改善する方法をとる。医業の世界は建前と本音の共存する世界である。あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律を医師法の特別法とすれば、鍼灸を限定医業として認めれば保険適用も可能になり東洋医学が発展すると考える。これからの医療改革と身分差別との戦いによるところ大だと考えられる。本物の医療改革とはそこにヒントが有るように考えるのだが。