厚生労働省の「統合医療情報発信サイト」は下記のように説明しています。
「統合医療」とは?
いわゆる「統合医療」は、近代西洋医学と相補(補完)・代替療法や伝統医学等とを組み合わせて行う療法であり、多種多様なものが存在します。
社団法人日本統合医療学会によると、「統合医療とは、さまざまな医療を融合し患者中心の医療を行うものです。科学的な近代西洋医学のみならず、伝統医学と相補(補完)・代替医療、更に経験的な伝統・民族医学や民間療法なども広く検討しています。」とされています。
国立補完統合衛生センター[米国]においては、「統合医療」を、「従来の医学と、安全性と有効性について質の高いエビデンスが得られている相補(補完)・代替療法とを統合した療法」と定義しています。また、相補(補完)・代替療法については、「一般的に従来の通常医療と見なされていない、さまざまな医学・ヘルスケアシステム、施術、生成物質など」と定義しています。具体的には、以下のような分類をしています。
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天然物(Natural Products)
ハーブ(ボタニカル)、ビタミン・ミネラル、プロバイオティクスなど
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心身療法(Mind and Body Practices)
ヨガ、カイロプラクティック、整骨療法、瞑想、マッサージ療法、鍼灸、リラクゼーション、太極拳、気功、ヒーリングタッチ、催眠療法、運動療法など
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そのほかの補完療法(Other Complementary Health Approaches)
心霊治療家、アーユルヴェーダ医学、伝統的中国医学、ホメオパシー、自然療法など
国立補完統合衛生センター[米国]、2017/3/16現在
なお、世界保健機関(World Health Organization:WHO)は、「伝統医療」について、「それぞれの文化に根付いた理論・信心・経験に基づく知見、技術及び実践の総和であり、健康を保持し、更に心身の病気を予防、診断、改善、治療することを目的としている。」としています。
以上の現状を踏まえつつ、2012(平成24)年度におこなわれた厚生労働省の『「統合医療」のあり方に関する検討会』においては、「統合医療」を、「近代西洋医学を前提として、これに相補(補完)・代替療法や伝統医学等を組み合わせて更にQOL(Quality of Life:生活の質)を向上させる医療であり、医師主導で行うものであって、場合により多職種が協働して行うもの」と位置付けることとしています。(下図を参照)
近代西洋医学と組み合わせる療法
以下の表は、2010(平成22年)度厚生労働科学研究「統合医療の情報発信等の在り方に関する調査研究」で採り上げられた療法について、効果の有無を問わず整理したものです。
『これまでの議論の整理(2013年(平成25)年2月「統合医療」のあり方に関する検討会)』より抜粋
【「漢方医学」に関する補足説明 】
※現在、大学での医学教育として、漢方薬に関する教育が実施されてます。
※日本医学会の分科会として、日本内科学会などと同じく、日本東洋医学会があり、専門医制度が設置されています。